おーい、アナゴくーん。どこ行った?

茂庵の陰ながらの人気メニュー、なんだと思います?それは、

1匹穴子の天ぷら

見た目的にも迫力ありますもんね( ̄▽ ̄)

結構、常連のお蕎麦好きなお客様が好んで注文されていた記憶があるんですが、残念なお知らせです。このたび、涙を呑んで、メニューから外させていただきます…

いつもの仕入れ先から仕入れることができなくなった。と言うのが理由になります。

さらに、店主が仕入れ先に置かなくなった理由を尋ねたところ、

穴子の漁獲量が減ってしまった。

とのこと。

最近、よく聞きますよね。うなぎの漁獲量が減っただの、サンマの漁獲量が減っただの…

穴子も減ってるんだΣ(゚д゚lll)

気になる私、ちょっとリサーチしてみました。

アナゴはどこで獲れる?

アナゴ(マアナゴ)は多くは大阪湾、瀬戸内海、東シナ海などで獲れるのですが、特に大阪湾、瀬戸内海、伊勢のアナゴの漁獲量が年々減少しているとのことです。

アナゴの最盛期は1〜4月ですが、以前は夏場でも獲れていた程だったらしいです。

アナゴは日本最南端の沖の鳥島あたりの海域で産卵し、卵からふ化すると黒潮で北に流されて、日本沿岸にたどりつき、成魚に成長します。このライフサイクルはウナギも似ているとのこと。

ということは、気候の変化や潮の流れの変化などでウナギが減少するのであれば、それと同じくしてアナゴが減少するのも必然なのかもしれません。

ただ、東北地方、九州の東シナ海沿岸は漁獲量は横ばい、韓国沿岸はゆるやかな減少とのこと。

アナゴはどのくらい減っている?

マアナゴは日本全体で、2019年の漁獲量は1995年の約4分の1(3329トン)にまで減少しているとのこと。

約25年(四半世紀)で4分の1ってことは、100年経てば確実にゼロ?いやいや、指数関数を考慮したらもっと早いスピードで、日本からアナゴが消えてしまう?!

アナゴが減っている原因は?

減少理由を特定できるところまで研究は進んでないようですが、考えられる理由としては、

(1)南の産卵場所から上がってくる稚魚の量が減少している

(2)日本沿岸にたどりついた後にうまく育たない

(3)海流の変化などで稚魚がたどりつく場所が変わった

などが考えられるようです。

マアナゴは水温が26℃以上になると弱りはじめるとのこと。冒頭にも述べたように、元々最盛期は1〜4月、つまり冬と言われているので、日本の一昔前の冬の海が、大人になったアナゴくんにとっては過ごしやすい水温だったのでしょう。

太平洋側の大阪湾や伊勢などで急激な減少傾向があり、東北地方や日本海側の東シナ海では漁獲量横ばい、ってことは、やはり、

水温の上昇

が、アナゴくん減少の大きな原因の一つなのかも…と私は考察しております。

(いろいろ他にも海域の問題とか乱獲とか、理由はありそうですが。)


なんとなく、うなぎは高級だから、うなぎがない時にはアナゴで…なんて話もありますが、いやいや、アナゴだって手に入りにくくなってきてますよ!

そうなると、日本の食文化も変わってきちゃうかもしれませんね。

自然との共存。

本気で考えて、日本の食文化を守っていきたいものですね。

今回は以下の記事を参考に記事にしました。

漁獲量が激減・謎の多い魚「マアナゴ」養殖に取り組む動きも

https://news.yahoo.co.jp/articles/8446b6bb316db47d325f07a11b67d213534d74a0?page=2

対馬海域のマアナゴ漁獲動向と資源管理

http://snf.fra.affrc.go.jp/print/seikai/seikai_24/3.pdf