シエナがやってくる!(注:宮崎に)
先日、宮崎にいる母と電話で話していると、
「宮崎に佐渡さんが来るんだよ〜、孫ん子Sちゃんと一緒に聴きに行ってくるよ~♪」と。
なんですと?!
何オケ?
ウィーンで常任指揮者をしてる、トーンキュンストラーじゃないよね?
プログラムは?
何の曲?
コンサート言えば、どこオケと佐渡さんなのか、何の曲で佐渡さんなのか、これ重要だよ!!!
もしかして、それ知らないのにコンサート行こうとしてる????
と立て続けに、ついつい母を質問攻めにしてしまいましたが、
「ん〜、何だっけな〜何たらオーケストラ???」
豪を煮やし、自分で検索しました( ̄▽ ̄)
おおお〜、佐渡Xシエナかあ!!
ブラスの祭典!
いいじゃない、いいじゃない!
これは絶対にクラシック初心者でも楽しめるコンサートですよ!きっと、宮崎のブラスっ子たちはこぞって参戦するだろな〜。
そう、シエナ・ウインド・オーケストラって日本を代表するといっても過言ではない、プロの吹奏楽団、ブラスバンドなんですよ。
吹奏楽とオーケストラって違うの???
はい、ちがいます(^_-)-☆これについてはまたのちほど。
これはかなり羨ましいコンサートだなあ~
ぜひ、音楽が好きな若者たち、好きじゃなくてもちょっとでも興味があるお子様たち、聴きにいったら新しい感動が胸に刻まれるはずです!
(あ、もちろん私はシエナの広報部でも何でもなく…単なる、音楽ファンです)
佐渡 裕&シエナ・ウインド・オーケストラ / アフリカン・シンフォニー
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(9) 佐渡 裕&シエナ・ウインド・オーケストラ / アフリカン・シンフォニー - YouTube
ひゃっは~‼
あっついですね!佐渡節炸裂!
高校野球での応援曲としても聞きなじみありますかね?アフリカンシンフォニーです。
ホルンがまさに、アフリカゾウのごとく吠えてます!かっこい~!!
打楽器パート、めちゃくちゃ楽しそうやないですか!!
真ん中のお姉さん、なんすか?!そのでっかいマラカスは!!(^O^)/
では、せっかくですから、母と姪っ子Sちゃんのためにも、このコンサートを題材に、深掘りしてみましょうか(^^♪
佐渡裕さんとは?
言わずと知れた、日本を代表する世界的指揮者。ご存知の方も多いと思います。
現在は、今回のコンサートでタッグを組んでいる、シエナ・ウインド・オーケストラ、そしてウィーンのトーンキュンストラー管弦楽団の主席指揮者として活躍されています。
私なりに、佐渡さんを知る上で、押さえておきたいポイントを3つにまとめてみました。
1 親しみやすい関西弁と、サービス精神
佐渡さんは、京都出身。高校、大学も京都で過ごされています。約7年間も司会者を務められた日曜朝の人気番組「題名のない音楽会」での親しみやすい語り口調も印象的でした。
この「題名のない音楽会」を始めとして、他の日本人指揮者と比べても、インタビューやドキュメンタリー番組など、メディアに積極的に出られている気がします。
音楽の素晴らしさ、音楽の楽しさを発信し続けるサービス精神は、関西人というアイデンティティーがルーツになっているのかもしれませんね。
2 吹奏楽に始まる指揮者歴
大学在学中に指揮活動を開始されたようですが、大学ではフルートを専攻されていたこと、中学校・高等学校のブラスバンドをはじめ、アマチュアオーケストラなどの指揮者から始まったことも、佐渡さんと吹奏楽が深い結びつきになる所以かもしれません。
吹奏楽とオーケストラ(管弦楽)の違いとは?
- 吹奏楽~管楽器と打楽器で編成
- オーケストラ~管楽器と打楽器と弦楽器で編成
つまり、バイオリンなどの弦楽器があるか、ないか。弦のないオーケストラが吹奏楽。(厳密に言えば、コントラバスはあるんですけどね)
これが、ぱっと見でも分かる違いではあります。
ただ私は、吹奏楽と、オーケストラはルーツが違うというのが、大きいように思います。
- 吹奏楽~軍隊の楽団が起源であり、軍隊の士気を高めたり、統制を取ること、軍人たちの意欲を高めたり、疲れをいやすことを目的として、音楽を始めたのが起源。
- オーケストラ~教会で奏でる宗教音楽が起源であり、そこから貴族に献上するものになり、貴族のためのBGMとして始まったのが起源。
(音楽を貴族から民衆のものにしようと革命を起こしたのが、モーツァルトからベートーヴェンの時代の話になりますね)
こういう背景もあるので、一般的に吹奏楽はオーケストラ(管弦楽)と比べると、
にぎやか、楽しい、親しみやすい
といったエンターテインメント性が高いように思います。
そして、それが佐渡さんのキャラクターにもぴったりマッチして、そしてこの後に触れる、バーンスタインから受け継いだ精神にも通じていったのかもしれません。
3 師匠バーンスタインから受け継いでいる精神
いろんな場面で佐渡さんは、師匠であるバーンスタインのことを語ってくれています。
レナード・バーンスタインも言わずと知れた、世界的・歴史的にも有名な指揮者、作曲家であります。
また、彼が企画・指揮・司会を務めたヤング・ピープルズ・コンサート(Young People's Concerts)は、ニューヨーク・フィルハーモニックが主催する演奏会シリーズ。子どもが演奏会に親しみやすいように企画されていて、今見ても、とても興味深い内容になっています。
Young People's Concert: "The Anatomy of a Symphony Orchestra" / Bernstein · New York Philharmonic
Young People's Concert: "The Anatomy of a Symphony Orchestra" / Bernstein · New York Philharmonic - YouTube
「シンフォニーオーケストラの解剖学」と名付けられたこの回。
バーンスタインがレスピーギ作曲の「ローマの松」の冒頭について、細かく、まさに「解剖しながら」解説、演奏しています。
佐渡さんは、師匠バーンスタインの流れを汲むこの「ヤング・ピープルズ・コンサート」の開催や、毎年12月に開催される「1万人の第九」の総監督・指揮を継続して行っています。
バーンスタインがどのような思いでこの若者たちに向けたコンサートを開催していたのか、
佐渡さんがどのような思いでこの流れを汲んで、今の音楽活動を行っているのか、
明確なインタビューなどは見つけることはできませんでしたが、
きっとこうだろう、と私なりに推測します。
- クラシック音楽という文化は、きちんと伝えていかないと、途絶えてしまう可能性のある文化で、大人がその責任をもっていること。
- 若い人たちにまずは興味を持ってもらうことから、文化の継承が始まること。
- 音楽とは(吹奏楽がスタートであろうと、管弦楽がスタートであろうと)世界共通の言語のようなもので、こんなに美しく、楽しく、胸を打つものなのだ。
佐渡 裕&シエナ・ウインド・オーケストラ / 星条旗よ永遠なれ
(“YouTubeで見る“をクリックするとYouTubeにリンクします)
佐渡 裕&シエナ・ウインド・オーケストラ / 星条旗よ永遠なれ - YouTube
どうですか!この星条旗よ永遠なれ!
子どもたちの笑顔を見ていると、日本もまだまだ捨てたもんじゃないはず!と思えてきます.
やっぱり、音楽って素晴らしい!