客間の書、南山壽。そして、神爽なるレスピーギ。

先日から、夏陽先生の新しい作品を展示しています。本日は、この作品について、もう少し深堀します(^_-)-☆
夏陽先生に、私、茂庵広報部スネイルがインタビューしましたので、その様子を再現します(*^-^*)

ス:今回はほんとに、素晴らしい作品をありがとうございました!店主共々感激しております!
  早速で申し訳ないですが、なんて読んだらいいのでしょうか???( ´∀` )

夏陽先生

写真の向かって右側が南山壽(なんざんじゅ)、左側が神爽(しんそう)ですよ。
さっそく飾ってもらって、ありがとうございます❤

ス:この南山寿とか、神爽ってのは漢詩からとるんですか?書の世界ではよく見るテーマなんですか?

夏陽先生

南山寿は、『詩経』(中国最古の詩集と言われる)の中の一節です。長寿のたとえで、とても縁起のいい言葉なので、作品の題材になりやすいと思います。お店が長く続いていくことを願って、この言葉を選びました。

“神爽”は、漢詩ではありませんが、私が心より敬愛する先生の作品の中にあった言葉です。竹を割ったような人柄を、表した言葉なんですよ。
気に入ってもらえたなら、何よりです。

ス:先生の中で、この作品の出来はどうですか?

夏陽先生

今回は、和紙に書かせていただきまして…墨の出方が私の想定外だったので、私の中で想像していた仕上がりとは少し違うものにはなりましたね。

ス:ああ!そうですよ、この紙は店主と、私の手漉きの和紙でした!


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なかなか、均一にすくのが難しかったですよ!

ス:ですよね~素人がすいた和紙で、ムラがあったでしょう?難しかったですよね(>_<)
  無理難題を言って、いつもすみません…

夏陽先生

いやいや、そんなことないですよ!

和紙に書く機会がほとんど無いので、経験値不足です、、
試し書きが出来ない一発勝負でしたし…でも、面白かったです!

ス:そうですよね、書道は和紙には書かないですよね、半紙ですよね(@_@)なるほどー、一発勝負か、書道家も勝負師ですね(*^-^*)

ス:そういえば、どちらも横書きだけど、書道的には書きにくくはないんですか?

夏陽先生

横に書く事もあるので、抵抗は無いですよ♪
最初にあの和紙を見た時に、何故か横だなって思ったんです。イメージが横でした。
作品を書く時、不思議と1枚目が1番良かったりします。もちろん、それまでに草稿を練って、練習はかなりしますけどね。
1枚目がイキがいいかなって感じです♪

ス:そうなんですねー。いやー、今回はほんとに大作を仕上げていただいて、本当にありがとうございました。お店の宝になりました。

いかがでしたか?ぜひ茂庵にいらした際には、お蕎麦を食べながら、この大作をゆっくりご覧になってくださいね!

【後半はクラシック徒然草に続きます】

クラシック徒然草
レスピーギ作曲 交響詩「ローマの松」より「アッピア街道の松」

今日ご紹介するのは交響詩「ローマの松」より「アッピア街道の松」


レスピーギは「ローマ3部作」と呼ばれる交響詩3曲を作っています。「ローマの祭」、「ローマの噴水」、そして今回の「ローマの松」です。「アッピア街道の松」はこの中の最終楽章になります。

レスピーギ ローマの松より アッピア街道の松 藤岡幸夫 指揮 関西フィルハーモニー管弦楽団

https://m.youtube.com/watch?v=ixzspgWJPpA

松?と思いませんか?
松は日本の木では?と私も思っていたんですが、もう5年前くらいかなあ、ローマを旅行して確かめてきました。

確かに!街のいたるところに松が生えてました!日本の松よりも随分背が高くて、ひょろーっと幹が伸びている感じの松でしたね。

この曲は曲全体を通して、ピアニッシモからフォルテッシモにクレッシェンドします。始めはちょっとおどろおどろしく、エキゾチックな感じ。なんだろう?何が近づいてきてるの?と目を凝らすと、アッピア街道の向こうの方から、雄々しい古代ローマの軍隊が、勇ましく、ずんずん近づいてきているのがイメージされます。

ティンパニと大太鼓は終始、軍隊の足音を表してかのごとく、黙々ときざんでおります(^-^)


「全ての道は、ローマに続く!」

今も「アッピア街道」は遺跡として石畳の道で残っています。ローマに行った時、ほんとはアッピア街道を歩きながら「アッピア街道の松」を聞くのが目標の一つだったんですが、当時はなぜかアッピア街道行きのバスがその期間閉鎖されており…この夢叶いませんでした(T_T)またいつか、リベンジしたい!

さて、この曲では、「バンダ」と言われる金管部隊ががんばっているのも見ものです。

今回はそれがわかりやすい動画を探してみました(^-^)v

ステージで演奏しているトランペット、トロンボーン群とは別に、「バンダ」は客席や、ステージ裏などに配置されて演奏します。遠くから、軍隊のファンファーレが聞こえてきているような、とても効果的で興味深い演出ですよね。客席で聴くと視覚的にもおもしろいですよ。つい、あちこちきょろきょろしてしまいます( ̄▽ ̄) 打楽器もこの曲はやってて気持ちいいんですよねー

今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました(^_-)-☆